首や腰の痛みは非常にありふれた症状です。厚生労働省が自覚症状の有る方の比率を報告していますが (厚生労働省のホームページ http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/20-21-h25.pdf(30ページ付近)を参照してください)、 それによりますと、約1割の方が肩こりあるいは腰痛を訴えておられ、ダントツの1位です。また、世界の統計で社会の重荷になっている疾患の第6位が腰痛であり、 頸部痛も第21位です。
腰の痛みの原因は様々です。よくあるのは、重たいものを持ったり過激な運動をした後に発生する腰痛で、ほとんどのものは安静にしていると改善します。 しかしながら、3ヶ月以上持続する慢性腰痛と呼ばれる腰痛があり、仕事や日常生活に支障がでるほどの痛みが持続する場合があります。 その場合には、的確な診断と治療が必要になります。
肘の部分を打撲すると、ビリーとした電気がはしるような痛みとシビレが発生しますが、このことから分かるように、 神経が圧迫されると痛みやシビレが発生します。痛みやシビレは神経ばかりでなく脊髄が圧迫されても発生します。圧迫する原因としては、 背骨の変形が最も多いですが、腫瘍などでも発生します。また、糖尿病などで手足のシビレが発生することもあります。
手足の痛みは関節が変形して発生する場合もありますが、動かすと痛みが発生あるいは増強するといった特徴があります。
歩行が困難になる原因は様々ですが、足の関節などが変形して発生する場合と脳や脊髄、神経の異常により発生する場合などがあります。
脳梗塞や脳出血により歩行困難になる場合には、左右どちらかの側の手足の運動麻痺により発生することが多く、シビレがともなう場合もあります。歩いていて、
右左どちらかに偏って行く時には、小脳の病気が疑われます。
また、歩き始めが困難で第一歩が出ない場合にはパーキンソン病が疑われます。首の病気で歩行困難が
発生する時には、最初の兆候として、階段を降りるのが怖くなります。また、腰の病気では、最初しばらくは歩けるが、しばらく歩くと、痛くなったりだるくなったり
して歩けなくなるという症状(間欠性跛行)を示します。この場合、腰をかがめてしばらく休憩すると歩けるようになります。以上のように、歩行困難には原因に応じて
様々な特徴があります。
ただ、歩行困難を扱う診療科は、脳神経外科、神経内科、整形外科と複数にまたがっていますので、原因がはっきりするまで時間がかかる場合があります。